昭和30年代生まれに贈るオンラインマガジン
Update: Feb.2007
ドラマティックに恋して
♪波乱万丈 あっという間の一生
普通に生きてるとドラマティックな場面などそうそうないけれど、TVなら何人分も多味わえてしまうのだ。
▼ドラマティックに恋して
作詞・作曲・唄 広瀬香美

細うで繁盛記 (細腕繁盛記)1970

銭の花の色は清らかに白い。
だが、蕾は血がにじんだように赤く、
その香りは汗の匂いがする。

【ストーリー】
終戦直後、大阪の料亭の娘、加代(新珠三千代)は、伊豆熱川の貧乏旅館に嫁ぐ。様々な困難を乗り越えて『山水館』を大手チェーン店に育て上げる。

「犬にやる飯はあってもおみゃぁにやる飯はにゃぁだぜ」
富士真奈美と聞いて、牛乳瓶の底のようなメガネをかけた小姑、正子のセリフを思い出すのは同世代の証。『細うで繁盛記』の記憶は大阪万博と共に、一つ下の世代との分水嶺だ。

嫁いだ先の夫は不能。夫のおじ夫婦は小姑を手なずけ旅館を乗っ取ろうと、嫁をいじめ抜く。ドロドロとした内容はお茶の間の団欒には向いてなかった。 女中の一人を仲間に引き入れる為に蒲団部屋で手込めにする場面では気まずい空気が流れたものだ。とはいえ、最終回まで観ていたが・・

登場人物は皆、はまり役で、私はこのドラマの役者の印象が脳裡に焼き付いてしまった。赤木春恵は『金八』の校長より『幸楽』(渡る世間〜)のいじわる姑の方がしっくりくるのだ。 ドラマ『北の国から』の笠松の爺さん(大友柳太郎)を見た時も、「糸商のだんさん(はん?)が・・」と思ったものだ。

『山水館』が流行るきっかけは伊勢海老料理だった。 ある時、不意の客に食事の材料が無く、地元で獲れる伊勢海老を出したところ好評だった。加代は伊勢海老料理を『山水館』の目玉にしようと清二にもちかける。

精進の結果を糸商の主人に判断にして貰う為に招くと、糸商は泊まり客を大勢を引き連れてやってきた。 この時の料理の評判が『山水館』の立て直しのきっかけになった。伊勢海老の仕入れについては、大西館の主人に相談していたように記憶している。

『細うで繁盛記』の映像はごく一部しか現存しないという。原作を読んで記憶を補完するか、思い出のまま手をつけずにとっておくか悩ましい。

《余談》
『山水館』の従業員、善三(大村崑)とお多福(園佳也子)夫婦は重いドラマの清涼剤だったが、 当時、大村崑はアース製薬を傘下に抱える大塚グループの顔(オロナミンC)、園佳也子はライバル金鳥(サッサ)の顔だった。

原作書籍情報・銭の花>>

▼1970.1.8 〜 1971.4.1
木曜日 21:30-22:26
キー局:よみうりTV

▼主な登場人物
加代/山水館の女将:新珠三千代
正吾/山水館の若旦那:滝田裕介
正子/山水館の長女:富士真奈美(冨士眞奈美)
春江/山水館の次女:柏木由紀子
正吾のおじ/田中春雄
正吾のおば/赤木春恵

清二/山水館の板長・加代の初恋の相手:高島忠夫
善三/山水館の番頭:大村崑
お多福/山水館の仲居・善三の妻:園佳也子

大西館の主人:神山繁
福原屋の主人:内田朝男
徳川:谷幹一
糸商の主人/加代の祖母の親友:大友柳太郎
加代の祖母:浪花千栄子

▼山水館
モデルとなった「ホテル大東館」は昭和61年2月11日、火災で焼失した。

▼大村崑

崑の村>>



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