マイナスイオンの自然王国
さていよいよ当日の朝。 宿の人に前日頼んでおいた朝飯用「オニギリ」を貰い、宿を出たのは午前5時過ぎ。 このオニギリは宿の朝飯代わりだ。
外はまだ暗い。まだ夜が明けていないのだ。 車のライトを付け、朝まだ暗い道を、縄文杉登山道入り口まで、車を飛ばす。 ごくまれに他の車を発見。 おそらくその車も、縄文杉を目指しているのだろう。
宿から登山道入り口までは、思ったよりも距離があった。1時間くらいかかっただろうか。 朝5時過ぎに宿を出たのに、目的地に着いて実際に思ったのは、私の泊まった宿を5時過ぎに出たのは、もうすでに遅かった・・・・・という事であった。 縄文杉登山道入り口にある駐車場は、思ったよりは広くない。 先客の車で駐車場はもう、あらかた埋まっている。 まともに停められる場所が中々見つからず、停めるスペースを探すのに苦労する。 まさかここまできて、あきらめるわけにはいかない。 何としても場所を確保しなければ。
縄文杉登山観光に最適な季節は春だと言われる。 比較的空いているはずの冬でさえこのありさまなのだから、もし私がピークの春に来ていたらどうなっていただろう。 見ると、トイレもかなり混雑している。 私よりも後に来た車は、駐車場付近の道の脇に停めている。 皆、縄文杉には行きたいのだ。まあ、あたりまえか(笑)。
停めた車の中で朝飯のオニギリを食べ、いざ縄文杉に向かって出発! このルートの遥か先で縄文杉は旅人を待っている。 胸が高鳴る。靴が鳴る。 歩を進め始めると思わず顔がほころんでくるのがわかる。 朝、7時前。まだ辺りは暗い。 だが、他の観光客はもうとっくに出発していたようだった。
縄文杉へのコースは、はじめ旧トロッコのレールの上を歩いて行く。 歩き出した途端、いきなり鉄橋が現われた。 私が行った時は、欄干(らんかん)みたいなものはありゃしなかった。 (今もそうなのだろうか) むきだしだ。 枕木の隙間からは下を流れる川が丸見え。 線路のまん中に板みたいなものが敷かれていて、利用者はその板道の上を歩いて行く。 川からはそれなりの高さもあり、落ちそうで恐い。 ましてや辺りはまだ薄暗い。スリル満点だ。
この時ばかりは懐中電灯があるといいだろう。 暗がりでは足場を確かめながら進まないと下手したら命にかかわる。 橋から落ちたら、少なくても大怪我は間違いない。 もし雨で濡れていたら、足下がツルリと滑って川に落ちそうだ。 川には大きな岩が、落下者を待ち受けるかのように、無数に転がっている。 来訪者はくれぐれもしっかりとした靴で来るように。 ちなみに私は登山靴だった。