「マント」。何とも不思議な存在だ。これほど認知度が高いにも関わらず、日本で一般的な人生を送る限り、身につける機会の無い衣装は他にあるまい。
何故、日常的ではないものを身近に感じるのか。その原因の一端は我らがヒーロー達の服装にある。 昭和30年代、もはや戦後ではないと宣言され高度成長期の夜明けを迎えたとはいえ、子供が欲がる物が簡単に手に入る時代ではなかった。
あこがれのヒーローに変身するために、風呂敷という道具が身近に存在したことは、敗戦国の子供に贈られた僥倖であった。
幸せの黄色いハンカチならぬ、唐草の風呂敷を考証する。






