タイトル決めの難航した第5作目。 度重なる会合で、誰もが「やっと出たね〜」の言葉を待ち望んでいた。 だからタイトルは『ヤットデタマン』 (いやいや、真面目な話)
「あわやという時に、なかなか現れないヒーロー」
「やっと出てくるヒーローでヤットデタマン」
「よし、じゃあこれでいきましょう」
驚き桃の木山椒の木 一気に時を渡りきり ついに出た出た やっと出た、地球のアイドル ヤットデタマン!
10階建てのタカイマンション、その粗末な地下室に2980年の世界からやってきたミレンジョ達三悪が住んでいる。ミレンジョは、ナンダーラ王国・スカプラ王朝末裔の姫君。弟のコマロを王位につけるために、“ジュジャク”という鳥を探している。 ジュジャクとは永遠の命を持つ鳥で、いろいろなものに姿を変えながらタイムテレポーテーションで時空をさまよう。
このあたり、手塚治虫さんの『火の鳥』か? タツノコには、ガッチャマンの科学忍法火の鳥というのもあったが。 名前はクジャクとホテル聚楽の合体かと思われる。 ナンダーラ王国では、このジュジャクを持つものが王位を継承できるのである。
もうひとり、王位継承権を持つカレン姫もミレンジョたちを追ってきていた。 カレンは前国王の娘で、タカイマンション10階にある遠山探偵事務所の助手・時ワタルと、姫栗コヨミの子孫。 ワタルにヤットデタマンに変身できる力を授け、ジュジャク探しの協力を頼む。
「ジュジャク、ジュジャク、どこにいるのかジュジャク。誰かジュジャクを知らないか」富山敬さんの声でナレーションが入るのだが、元は多分『上海帰りのリル』 という歌…
「いちじく 人参 山椒の木 ごぼうに泥棒 バッテンボー やって来い来い巨大メカ、ブチュ〜」 ワタルとコヨミが「驚き桃の木山椒の木…」で大巨神を呼ぶのに対抗して、この口上で未来の国から巨大メカを呼ぶ。
【ミレンジョ】(27歳)
今までの悪女のイメージとは、一味違う。 弟を愛し、王位につけるためにすべてをなげうつ献身的な姉である
【ジュリー・コケマツ】(27歳)
財務・食料調達担当。 巨大メカには“コケマツ闇の軍団”という小型メカ部隊を搭載している。
【アラン・スカドン】(30歳)
怪力のボディガード? 本編ではほとんどセリフはなかったが、「スカドンの奇人変人コーナー」という活躍の場を与えられていた。
【コマロ王子】(7歳)
成長期に貧しい食生活のためか、「ひもじい…」と食べ物第一。 素顔は金太郎とカッパを足して2で割ったような顔だが、8マンとキャシャーンを 足して2で割ったような仮面を着けてしゃべる。
【ドンファンファン伯爵】(設定年齢不明)
前作『オタスケマン』のゲキガスキーに続いての伊達男キャラ。 ミレンジョに惚れている。
タイムボカンシリーズで、この三悪は顔が違うことで有名。 『タイムボカン』のOVAで歴代三悪が集う話では、そのことを指摘されたコケマツ が「気にしてるんだから」と言っていた。 マンネリからの脱却を図ったのだろうが、個人的には三悪の顔はシリーズ通して 同じにして欲しかった。
世は巨大ロボット・ブーム。 ついに避けて通れないスポンサーの鶴の一声がかかった。 「巨大ロボットをボカンシリーズに」
ただかっこよく戦うだけのロボットでは、ボカンシリーズにそぐわない。 笹川ひろしさんは苦悩する。 大河原邦男さんとのやり取りの末、「大巨神」という人型ロボットと「大天馬」という 馬型ロボット、そのふたつの合体「大馬神」というすばらしいメカが完成。
気の良い性格を与えられたこの巨大ロボットは、異彩を放って魅力的であった。 「罪を憎んで人を憎まず」と三悪を許してはみるものの、 ミレンジョが「大巨神の偏平足」などと悪口を言うのを聞きつけて、「大激怒!」と鉄槌を下す。後半になるに従って、おちゃめな性格に拍車がかかった。
この作品の見所はもうひとつ、ヤットデタマンの変身シーンである。 ワタルが「勇気、勇気…」と念じると、カレン姫がナンダーラへ通信を送り、タイムハヤウマで「ヤットデタマン変身班」がやってくる。
まず、医療班がワタルに麻酔をかける(トンカチで殴る)。
音楽の先生による笛のレッスン(大巨神は笛で呼ぶ)。
栄養士と給食のおばさんによる食事指導(アクション用スタミナ料理) 。トレーニング。
衣料班によるお召しかえ。
麻酔をといて、変身完了。
この間、わずか三秒。 時間の流れを通常とは変えることで出来たおもしろさがある。
ジュジャクは、2980年のナンダーラに行く。 カレンとミレンジョも追いかける。 霊山スーザには、ジュジャクを操るダーラという老人がいた。 歴代国王にジュジャク探しという試練を与え、真の王位継承者を選んできたという。
ドンファンファン伯爵は、ダーラに命じられた監視役であった。 ミレンジョは、ダーラの言葉を待たずにシュジャクを捕らえる。 コマロ王子の戴冠式の日、足かせをはめられていたジュジャクは逃げ出し、カレンの口を借りて 「心悪しき者が王位についた時、天変地異がナンダーラを襲う」との予言をする。
突然の火山の噴火と地震。 ヤットデタマンは、大巨神とともに天変地異をおさめる。 ジュジャクはカレンの元へと飛び、ナンダーラの新国王が誕生。 ミレンジョは新天地を求めて旅立つ。
そして、ワタルとコヨミは結婚を決意して現代に戻るのであった。 ワタルとコヨミ、15歳なんですけど〜。 でもまあ、ロミオとジュリエットだって16歳と14歳だった。 ダニエルとメロディ(小さな恋のメロディ)は11歳だったし。
オバサンは、カタイこと言わない…
第6回『逆転イッパツマン♪シビビーン・ラプソディー』>>に続く。





