アメリカで1998年に実写映画化された時には、“ブービエ・デ・フランダース”という犬が使われました。(A Dog of Flanders ケビン・ブロディ監督) フランダースの牛追い犬…♪田舎なれどもサーハーエー南部の国はサー …なんちゃって。
テリアみたいなもじゃもじゃの顔の尻尾の短い(断尾)犬で、なんかアニメのパトラッシュとはイメージが違います。色も黒っぽいし。 おまけにアメリカ版は、ラストがハッピーエンドだったりするらしい。 なんでも二種類のラストを作って、それぞれのお国事情に合わせて配給したんだそうな。日本はどっちを選んだか…「わかるね?」←大橋巨泉風。
原作者・ウィーダ(ルイーズ・ド・ラ・ラメー)はシェパードのターヴュレン(ベルギーではシェパードをコートとカラーによって分けています。ブラックで長毛のグローネンダール、セーブルで長毛のターヴュレン、セーブルで短毛のマリノア、ワイヤーヘアーのラケノアがあります)を飼っていたそうで、ベルジアン・シェパードという説もあります。この犬は優秀で、勇敢で飼い主思い、利口で作業能力もあるという、まさにパトラッシュの性格。
アニメ版パトラッシュの形のモデルは、アラスカン・マラミュートという橇犬のようです。顔の模様やふさふさの尻尾がよく似ています。頑強な骨格、発達した筋肉、パワフルな犬ですが、子供などにはとてもやさしく、まさに“気はやさしくて力持ち”です。
いろいろこんがらかって、何がなんだか分からなくなってきました。 ここは一番、「何犬」というより、当時ベルギーで使役犬として働いていた地犬=パトラッシュと考えるのがいいようです。
で、日本では知らぬものとていない名作としてもてはやされている『フランダースの犬』ですが、本国ベルギーでは人気がないそうで。 理由は、「貧乏すぎる…かなぴい…」。 確かにネロは「すごいなー、肉の入ったスープなんて」っつーセリフをさらっと言ってのけるほどの貧しさですからね。
『ベルサイユのばら』のオスカル様がロザリーのところでスープをもらい、 「これだけって…これはスープではないのか?!野菜のきれはしがほんのすこし浮いているだけの…これが食事だというのか…?!」と庶民の暮らしにびっくらこくというお嬢様っぷりを曝け出すのの逆バージョン。
それに、「おらたちは、こんなに人非人じゃねーぞ」。 た、確かに、パトラッシュをこき使う金物屋といい、いじわるなハンスといい、アロアの父ちゃん・コゼツといい、「いい人」とはちょっと形容しがたい。(^_^; ネロを取り巻く人物は、一部を除いて、ネロを不幸にするために存在していると言っても過言ではないですもんね。 アントワープの人のイメージがこれで決定されてしまったら、そりゃ悲しい。
日本人はお涙頂戴に弱いから、こういう話が好きなんですけどねー。 そして、ベルギーに旅行しては「フランダースの犬は?」「パトラッシュは?」などとうるさくしたおかげで、「商売になるんでは?」とホボケン村(ヘンな名前〜)に銅像を建てて観光名所としたらしいです。 見た人の話によれば、
「ヘンなんだよぅ(;_;) 特定出来んデフォルメっぷり(爆)」だそうで…
おもしろそうだから、写真を探して見ました。 「うそ、柴犬の雑種…?」 こんなに小さくっちゃ、ミルクの缶を積んだ荷車を引けないんじゃ? 牛乳ビンを積んだ子供用お買物カートくらいなら引けるかも〜。(^_^)
ちなみに“ネロとパトラッシュの散歩道”というのもあったりします。 いや、散歩道じゃなくて“仕事道”が正しいかと… どうせ作るんだったら、TVアニメ版に忠実に作れば、もっともっと人気の観光名所になったことでしょう。けっこう不便なとこで、行くのは“世界で一番フランダースの犬を愛している”日本人くらいしかいないそうだし〜。
※愛犬雑誌、旅行ガイドブック、映画誌… なんでもござれの我が敬愛するライター・さゆりさんに伺った話を元にしています。 さゆりさん、多謝!




