BBS昭和の話題 - 掲示板
昭和30年代生まれに贈るオンラインマガジン
Updated 2009/02/21
スタンド・バイ・ミー
私は12歳の時の友人に勝る友人を、その後持ったことがない。
---ゴーディ・ラチャンス
▼スタンド・バイ・ミー
THE BODY:スティーブン・キング著
アイロンの木箱 〜戦時中の友〜
私の母親は昔の事を良く覚えている。そしておしゃべりだ。家事の傍ら子供の私に色んな話をしてくれたが、毎年、終戦記念日が近づくと戦時中の話になった。

防空壕の上にカボチャを植えた話、グラマン戦闘機に追いかけられて転んで出来た膝の傷跡の話、長崎の原爆のキノコ雲を有明海越しに見た話。

今でも頭の片隅で気になって仕方がないのは、アイロン掛けを手伝いながら聞いた話だ。

ウチのアイロンは家庭科でアイロン掛けを習う頃まで、母親の嫁入り道具の古いモノを使っていた。スチーム機能も温度調節ダイアルもない、文字通りアイロン=鉄。収納箱は木製だった。

その木製の箱をみる度に、亡くなった父親(私の祖父)を思い出すというのだ。戦時中、配給の小麦粉でパンを焼いていたという。その時代の家庭にはオーブン等なかったので、手製のパン焼き器を使ったそうだ。

祖父がアイロン箱を利用して作ったので、箱が無くなって不便だったという。木製のアイロン箱はフタを裏返すと金属製の台がついていて、アイロンが置けるようになっていたのだ。当時のアイロンはお尻を下にして立つようには出来ていなかった。

そして気になったのは「そんなモノでパンが焼けるのか」という疑問。箱の内側にはブリキだかトタンだかを貼って、電線をつないだだけだという。

最近調べてわかったのは、2 枚の平板電極で挟んで電気を流しす「電気パン」と呼ばれる作り方だということ。生地に重曹を混ぜておくと分解して二酸化炭素が発生し、ふっくらと仕上がるらしい。理に適っていたのだ。

小学生時代、家にオーブンが無かったので自家製パンを焼くことに憧れがあった。アイロンの箱を見ると、焼きたてのパンの匂いがするような気がしたものだ。

いつかその箱でパンを焼きたいと思いつつ、アイロンと箱は知らない間に処分され、夢は実現されないまま消えてしまった。

今、手に入れようと思えばネットオークションで簡単にみつかるのだけれど、不衛生という事は脇に置いても、木製の箱にはそれぞれの家庭の想い出が染みこんでいる気がして、パンを焼く気にはならないのだ。
▼アイロンの木箱
アイロンの木箱

▼昭和30年頃のアイロン
アイロン
アンティークアイロン通販>>

▼目次

教室のテレビ
ハチドリ
スピログラフ
紅茶
石簑
プラッシー
セイタカアワダチソウ
ひみつ基地
肝油ドロップ
あやとり
大晦日の怪獣映画
粉からし
たどん
恐怖まんが
足踏みミシン
土筆
教鞭
冷凍みかんの袋
いげんは饅頭
15パズル
カラスノエンドウ
噴水ジュースと小便小僧
四つ葉のクローバー
ローマ字
灰皿と蚊取り線香
マクワウリ
アイロンの木箱
ラジオ体操
シャービック
老人と子供のポルカ
ミルクセーキの素
自由自在
カルミン
柱時計
粉ふきいも
7up - セブンアップ
プラネタリウム
こたつ
ママと遊ぼう!ピンポンパン
ロイヤルのフルーツケーキ
レコード大賞
タイムカプセル
フタバスズキリュウ
ほうき
ゴルフ
手作りアイスクリーム
フルーツ牛乳
夏休みの友
入道雲とトマト
時報時計
消しゴム
学研ペンシル・サム
徳用マッチ
ドーナツ
UHFコンバータ
駄菓子屋の提灯
ブラックペニーと郵便番号
学習帳
ヒイラギ
大魔神
高等社会科地図
ホットドッグとアメリカンドッグ
玉羊羹

昭和の生活コラム 総合目次>>
昭和のエッセイ集 トップページ>>
昭和30年代生まれに贈るオンラインマガジンリンク・権利等・編集者プロフィールお問い合わせ掲示板
Since 25 Dec. 2001