昭和30年代生まれに贈るオンラインマガジン
Update: May.2006
スタンド・バイ・ミー
私は12歳の時の友人に勝る友人を、その後持ったことがない。
---ゴーディ・ラチャンス
▼スタンド・バイ・ミー
THE BODY:スティーブン・キング著
カラスノエンドウ 〜初夏の友〜

風薫る五月。毎年、エンドウ豆の旬が訪れると、私の母は豆御飯を炊いた。

それが合図のように、気の早い私は半袖のシャツを出してもらい、モンシロチョウを採りにキャベツ畑へ出かけたものだ。

畑の畦道にはカラスノエンドウが咲いていた。漢字で書くと烏野豌豆。 植物の名前にカラスやイヌが付くのは、カラスムギ、カラスウリ等、食用に適さないものを指す場合が多い。そして、元になる名前の植物に良く似ている。

カラスノエンドウはミニ・エンドウ豆といった感じで、昔は食用として栽培された時代もあったらしい。外見も花期も似ている。熟して黒くなる前の実はサヤエンドウそっくりだ。

カラスノエンドウのサヤは、端をちぎって吹くと笛になった。笹舟、椿の実の笛、レンゲの花輪、オオバコの相撲。いまから思えばとりたてて面白いものでは無かったけれど、季節が巡ると必ず遊んだものだ。

今は生活が便利になった反面、季節感が薄れてしまったが、カラスノエンドウを見かけると、子供の頃に身に付いた体内時計が動きだし、鰆を焼く匂いや衣替えのナフタリンの匂いまでもが甦るのだ。


《余談》
エンドウは豌豆と書く。 エンドウ豆という呼び方は、キュウリ瓜と呼んでるようなもの。
▼カラスノエンドウ
カラスノエンドウ

カラスノエンドウ
画像提供:日野の植物>>

学名:Vicia angustifolia var. segetalis Vicia
別名:矢筈豌豆(やはずえんどう)
分類:豆科 ソラマメ属
近い種類にこれより小さいスズメノエンンドウ、中間のカスマグサがある。


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