アズナヴール:恋文/1973
由紀さおりの日本レコード大賞最優秀歌唱賞曲。
アズナヴール流しながら この手紙を書いてます♪
当時、「あずなう゛る」と聞いてシャンソン歌手だとわかった人は、私より上の世代でしょう。私は映画俳優として名前を知っていましたが、歌声を聞いたことはありませんでした。
俳優としてはシルヴィー・バルタンの『アイドルを探せ』が1963年。
68年の『キャンディ』から79年『ブリキの太鼓』まではブランクがあり、由紀さおりの『恋文』はその時期にあたります。
夢二の絵の少女真似て 矢絣を着ています♪
大正ロマンを思わせる歌詞は、由紀さおりの柔らかな歌唱とよく合っていました。冒頭のアズナヴールはシャンソンを聴きながらという情景よりも、あずなう゛るという、日本語に聞こえる音が欲しかったのではないでしょうか?
私が連想するのは在原業平の《ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは》です。
「椅子の上には赤い千代紙」「窓を染める雨あがりの夕陽」と、紅いイメージも共通しています。
アズナヴールはアニメーションのキャラクターの名前に使われたので、今では歌詞の意味がますます解りづらくなりましたが、タイトルの『恋文』自体が死語となりつつあります。
拙き文を読まれし後は 焼いて欲しく候♪
|
|