資生堂1978年秋のキャンペーンソング。
モクセイの花咲く頃は♪
モクセイと言えば、ニッセイのおばちゃんが思い浮かんだ70年代。柔らかな夕陽に金色に染まる日本の秋というイメージを一気に吹き飛ばしたのが、『君のひとみは10000ボルト』でした。
鳶色のひとみに誘惑のかげり 金木犀の咲く道を♪
人気絶頂期のアリスに持ち込まれたCMソングの企画は、堀内孝雄のソロシングルとして制作されました。資生堂とカネボウのキャンペーンソングが四季を通じて出そろったのはこの年からです。
銀色の翼の馬で駈けてくる 二十世紀のジャンヌ・ダークよ♪
作詞は谷村新司。アイメークがテーマの秋のキャンペーンということで、タイトルはおそらくCM制作側の提案でしょうが、なんの脈絡も無くジャンヌ・ダークが登場するのは谷村新司らしい大風呂敷です。
秋〜金木犀〜銀色の翼の馬(ペガサスはアリスのシンボル)〜オルレアンの少女と発想したのだと思いますが、図らずも時代の香りを放っています。
小林製薬がトイレ用消臭剤『サワデー』を発売したのは1975年で、リビング用『キンモクセイ』は奇しくも『君のひとみは10000ボルト』と同じ78年の秋に発売されました。以来、キンモクセイの香りは家庭用芳香剤の定番となります。
今では、水洗トイレの普及と製品の消臭力の向上で強い香りは不用となり、キンモクセイ=トイレは敬遠されて、主流はラベンダーからせっけんの香りに移行しつつあるそうです。