昭和30年代生まれに贈るオンラインマガジン
Update: april.2004
花のような君が好き
「花が女か?男が蝶か?」
これは歌謡曲に咲いた昭和50年代の女=花の図鑑である。
▼花のような君が好き
愛の誕生日/あいざき進也
作詞・岡田冨美子/作曲・すぎやまこういち
曼珠沙華 1979年

山口百恵のシングル『美・サイレント』のB面。20歳記念アルバムのタイトルになりました。

「涙にならない悲しみのある事を知ったのはついこの頃」
曼珠沙華は秋に咲く彼岸花の別称ですが、曲のリリースは3月。春彼岸からの連想で曼珠沙華がテーマに選ばれたのでしょう。花言葉は「悲しい想い出」です。

この曲ではマンジュシャゲをマンジュシャカと発音していますが、作詞の阿木耀子は*あえて語源のmanjusyakaを使ったそうです。
(*島野功緒『日本語ミステーク読本』)

曼珠沙華は大乗仏教の経典『サッダルマ・プンダリーカ・スートラ』に出てくる想像上の花、manjusyaka(梵語)に由来します。漢訳である法華経の曼珠沙華が語源となりました。彼岸花と呼ばれるようになったのは江戸時代だそう。

華をゲ(ケ)と読むのは漢字の呉音で、カと発音する漢音より先に日本に伝わった読み方です。仏教伝来時からの慣習で、今でも教典や仏教用語は一部の例外を除いて呉音を用います。なので法華経はホウカケイではなくホケキョウと読みます。  

曼珠沙華は実を結ばず、球根の株分けで増えます。現在のものは最初に渡来した株のクローンで、遺伝的には同じ物です。同じくクローンのソメイヨシノ同様、開花時期にバラツキが少なく彼岸に一斉に咲きます。

花の寿命は短く、突然茎が伸びて鮮やかに燃えさかると数日で茎だけになります。引退を前にして燃えるように輝いていた山口百恵に相応しいかも知れません。

「マンジューシャカ 恋する女は マンジューシャカ 罪作り」
曼珠沙華のもうひとつの花言葉は「想うは貴方一人だけ」。 百恵はこの年の秋、彼岸から間もない10月20日に友和との恋人宣言を発表しました。


▼曼珠沙華
作詞・阿木耀子/作曲・宇崎竜童/ 唄・山口百恵
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▼曼珠沙華

学名:Lycoris radiata Lycoris
和名:彼岸花
分類:ヒガンバナ属ヒガンバナ科
性状:多年草
花期:9中〜下旬
花言葉:悲しい想い出、想うは貴方一人だけ


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