1970年代の映画鑑賞記。
当時の映画館でよく飲んだのはチェリオ(乾杯の意)だった。
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Update: May.2006
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スクリーンにチェリオ!
1970年代の映画鑑賞記。
当時の映画館でよく飲んだのはチェリオ(乾杯の意)だった。 |
記事は公開時の記憶を元に書いたものです。
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パニック物の大作やアクション映画全盛時代にモノクロで撮った、ロードムービーの傑作。 同時上映は『イルカの日』。 【ストーリー】 1930年代のアメリカ。聖書の詐欺販売で暮らしているモーゼは、交通事故で亡くなった馴染みの酒場女の葬儀に立ち会う。孤児になった9歳の女の子、アディを叔母の家まで送り届けるはめになり、事故の関係者から示談金をせしめると、アディをやっかい払いしようとするが・・ モーゼのフルネームは”Moses Pray”。聖書販売の詐欺師が“預言者モーゼの祈り”とは・・ドワッハッハ・・TVドラマなら笑い屋の声が聞こえて来そうだが、『ペーパームーン』は脳天気なだけのアメリカン・コメディではない。 エピソードを紹介しよう。 【聖書の押し売り】 新聞の死亡欄を調べ、聖書に細工をして、書いてある住所を訪ねる。 「ご主人がこれを注文されまして」 「生憎、主人は亡くなりました」 差し出した聖書には「愛する**へ」と型押ししてある。涙ぐむ夫人。 「こういう場合ですから、お代はいただきません」 「いえ、払わせて頂戴。おいくらなの?」 「通常は*ドルですが、デラックス版をご希望されましたので・・」 「**ドル」脇からアディがふっかける。目をまるくするモーゼ。 【釣り銭詐欺】 モーゼがドラッグストアで20ドル紙幣で買い物をする。入れ替わりに訪れたアディが1ドル紙幣で飴玉とハミガキ粉等の安い買い物をする。店員が釣り銭を渡すと・・ 「私が出したのは20ドル札よ」 「いえ、1ドルだったわ」 「20ドルだったもん・・」泣きわめくアディ。 「いったい、どうしたんだね」店長が尋ねる。 「この子が嘘を」と店員。 「あれは、**おばさんが誕生日にくれたのよ。アディへって書いてあるわ」 レジスターの中を確かめる店長。20ドル紙幣にはメッセージが・・ 「お客様、失礼しました」慌てて紙幣を返す店長。 アディの手元には買った物と1ドルからの釣り銭と20ドル紙幣。 目端の利くアディは優秀な相棒、いや、才能はモーゼ以上かも知れない。モーゼを父親と信じる彼女は、道中に出会った女に傾いたモーゼの心を取り戻す為に一計を案じ、成功するが、旅の終わりには別れの時が・・ タイトルの『ペーパームーン』は劇中に流れるオールディーズソング“It's Only A Paper Moon”にちなんだもので、巡回遊園地の写真館のスタジオセット。 紙のお月様でも信じれば本物♪ 二人が本当の親子かどうかはわからない。「あなた、私のパパじゃない? あごのあたりが似ているわ」と聞かれて、モーゼは「カエルに似てるからと言って、お袋がカエルとは限らない」と答える。 今ならDNA鑑定ではっきりするのだろうが、二人はそれ以上の絆で結ばれていた。スクリーンの上のお芝居でも、あなたの笑顔や涙は本物でしょと語りかけてくる。 巧みでユーモラスな詐欺の手口にアングリ。こまっちゃくれたテイタム・オニールの演技にニンマリ。心温まるラストにホロリ。三つ星の映画だ。 《余談》 原作はジョー・デイヴィッド・ブラウンの『アディ・プレイ』。早川書房から出版された翻訳本のタイトルは『ペーパームーン』。 作品の雰囲気は映画そのままで、ラストでは映画には無い大博打が打たれる。 TVシリーズ化され、アディの役を演じたのは子役時代のジョディ・フォスター。 |
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