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昭和30年代生まれに贈るオンラインマガジン
Updated 2009/02/21
愛情モノ語り
お守りのように 大切にしていたの♪
▼ 愛情物語
作詞・康珍化/ 作曲・林哲司/唄・原田知世
アイスボックス
子供の頃に住んでいた土地を大人になってから訪ねると、全てが箱庭のように狭く小さいことに、目眩に似た感覚を覚えることがある。

時を経て、身の廻りの道も建物も見違えるように立派になったのに、その場所だけが取り残されたわけではなく、小さかった自分にとって世界が大きく見えていたのだ。

郵便ポストやバスの吊革に背伸びしても届かなかった頃、とりわけ悔しい思いをしたのは雑貨屋の店先のアイスクリームボックスだ。

当時のアイスボックスは洗濯機を小振りにしたような縦長の箱で、窓はなく、分厚いフリスビーのようなゴムの蓋がついていた。三歳児にとって遙か上空の蓋は、誰かに抱え上げて貰わなければ触ることはおろか見ることさえ出来なかった。

大好きなアイスキャンディーのお代わりをねだる私を、母親がもう売り切れだと騙そうとしたが、中を覗かせてくれとダダをこねた想い出がある。子供同士で買い物に行ったときは、年上の子が抱き上げて中身を選ばせてくれた。

自分の自由にならない、つかの間に覗いた箱の中は銀色に輝いていた。電機冷凍庫ではなく、大きな魔法瓶だったのだ。ドライアイスの渇いた冷気は、夢を叶えてくれる魔法のランプの煙のように思えたものだ。

時が流れ、背が伸びて箱を上から覗けるようになった頃には、店先の大きな魔法瓶は消えていた。なので、私にとってはあの頃の大きさのままだ。
▼保冷ボックス
アイスボックス


▼1960年代の懐かしいモノ・目次
水筒
リュックサック
えんぴつ
接着剤
テレビ
赤チン
缶切り
牛乳びんの栓抜き
ソフトクリームのスタンド
捻締錠
こたつの天板
トランプ類税証紙
林檎箱

殺虫剤噴霧器
手拭い
物干し竿カバー
子供用食器
インキ消し
ジンギスカン鍋
井戸の手押しポンプ
♀の十円玉
注射器
フランス人形
金魚鉢
米びつ
有料体重計
六一〇ハップ
腕時計のカレンダー
クリスマスブーツ
二斤のカステラ
横断歩道と信号機
食パンケース
タイムスイッチ
アイスボックス
車の注連飾り
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