ピュンピュン丸 1967
『あの頃は 茶の間にあった リアクション』
いつの頃か、お笑い番組にスタッフの笑い声やテロップによるリアクションが入るようになった。TVが家族揃って観るものではなくなり、そばでリアクションする人間の代わりとも言われる。
【ストーリー】
ピュンピュン丸は甲賀の少年忍者。『なんでもOK事務所』に所属しているが、依頼されるのはへんてこな怪事件ばかり。もの凄い泣き声でなんでも壊してしまう弟のチビ丸、片思いの伊賀忍者のさゆりちゃん、ヒゲが手になってそろばんをはじく所長、追っかけのケメ子等を交えてのドタバタ劇。
ありゃりゃん こりゃりゃん おつむのネジが
こりゃまたばっちり緩んでる♪
主題歌を歌ってたのは、当時『てなもんや三度笠』等で人気者だったコメディアンの財津一郎。「ひっ じょーにサビシー! キビシー!」は劇中でも使われていた。今のお笑い芸人との違いは対象年齢を問わなかったことで、当時のギャグはお茶の間の家族全員に通用した。
登場人物の《さゆり》、《ケメ子》という名前が時代を感じさせる。ザ・ダーツ の『ケメ子の唄』がヒットした(1968年)のは前半の放送の後で、ケメ子のルーツとされる三遊亭歌奴の新作落語「サラリーマン三部作」に登場するケメ塚ケメ子(君塚君子)にちなんだのではないだろうか?
『ピュンピュン丸』の時代設定は江戸時代だが、トランシーバー等の現代の道具が登場する。そのあたりは『てなもんや・・』のゲストが持ち歌を歌いながら登場するのと同様、お約束として違和感は覚えなかった。
60年代のTVマンガの笑いは演芸のお笑いと同質で、芸人が声優をやる事も珍しくなかった。チビ丸の破壊的な「びぇ〜ん」は、吉本新喜劇の山田スミ子の無敵の絶叫と通じるモノがあった。
《余談》
原作は、つのだじろう。作品の幅が広いが、『恐怖新聞』や『うしろの百太郎』以前は、『あわて丸』(ピュンピュン丸のオリジナル)、『泣くな!十円 』『ブラック団』等のほのぼのとした少年まんがを描いていた。 ちなみに、「豚もおだてりゃ木にのぼる」という名セリフは、つのだじろうの同名の作品がオリジナル。
[主題歌・歌い出し]
アリャリャン コリャリャンおつむのネジが〜