鉄腕アトム 1963
『鉄腕も バーゲンセールだ 新単位』
計量法の改定(ミリバール→ヘクトパスカル等)以来、「馬力」という言葉を目にする機会が減った。 相変わらずクルマの世界では併用されているが、目減りしたように見えて商品価値が下がるからだろう。
アトムの10万馬力も今では7.4万Kw。なんだか損した気分になるし、ゴロが悪くて歌詞にならない。
【ストーリー】
2003年4月7日。 天馬博士は息子・ 飛雄(トビオ)を交通事故で亡くし、息子そっくりのロボットを科学省の総力を結集して作りあげる。自分の子供として育てるが、やがて成長しないことに腹を立て、サーカスに売り飛ばす。 サーカスでアトムと言う名で働かされていたが、科学省長官のお茶の水博士の努力で、ロボットにも人権が認められるようになり、自由の身となる。
近頃、子供の頃に描かれた未来を現実の時間が次々と追い越していく。実現されたもの、未だ叶わぬもの、陳腐化してしまったもの・・ SF作家ハインラインの描いた「文化女中器(自動掃除ロボット)」は最近実用化されたし、「製図器ダン」は個人的に毎日使っている。
『鉄腕アトム』のメカニズムは現在でも実現不可能なものが多いが、陳腐化してしまったものは、胸のフタの中に入っていた真空管だ。
アトムの誕生を『アトム大使』の連載が始まった1951年だとすれば、既にAT&Tベル研究所でトランジスタによる音声信号の増幅実験が成功(1947年)しており、1951年には実用的なトランジスタが完成している。理系で新しいもの好きの手塚が知らなかったはずはないと思うのだ。
敢えて真空管を使ったのは「読者に分かりやすいように」との配慮と、いまだに一部のオーディオ用アンプが真空管を用いるように、機械に生命の温もりを与えたかったからではないか?
かつて、TVの箱の中で真空管にゆっくりと明かりが灯るを眺めていた少年はそう信じたい。
[主題歌・歌い出し]
空をこえて ラララ 星のかなた〜
|

商品情報>>
▼鉄腕アトム
フジテレビ系
1963年1月1日〜1966年12月31日
▼文化女中器、製図器ダン
ハインライン『夏への扉』
|