カゴメ・トマト&レモン 1980年
赤いキッスは どなたもどなたも 経験できますデス♪
カゴメが世界初のプラスチックチューブ入りケチャップを発売してから7年後の1973年。ライバルのデルモンテ(キッコーマン)はようやくチューブ入りを発売した。
デルモンテ デルモンテ デルモンテ
トマトケチャップ♪
米国のブランドを前面に押し出すキッコーマンに対して、シェアトップのカゴメのCMは農村が舞台。バックに流れるのは、はしだのりひこ&エンドレスの『赤いキッス』だった。
ただよし元気にやっとるきゃ? 野菜をとらにゃ、だちかんぞ!
76年に*キリンと*コカコーラがトマトジュース業界へ参入した時も、少しも慌てず、大地に根をおろした*CMシリーズを展開していた。
(*ナガノトマトと提携 *Hi-Cで果汁飲料へ参入 *野菜ジュース)
カゴメの歴史はトマト栽培に始まる。最初は農業だったのだ。1903(明治36)年に日本で最初のトマトソースを作ることに成功し、1908年にトマトケチャップとウスターソースの製造を開始した。
お酒を飲んだ翌朝は…
トマトジュースの発売は戦前の1933(昭和8)年だが、売上げを伸ばしたのは72年発売の二代目のキャンペーンだった。その後も「風呂上がりの一杯」、「体にやさしい」と一貫して自然と健康をテーマにしている。
シャツのボタン二つはずしただけで♪
ジュースに使うトマトは自社開発の専用品種、一滴の水も加えないという、カゴメのこだわりと自信が揺らいだかに見えた瞬間があった。80年の新商品『トマト&レモン』だ。
歌っていたのは多岐川裕美。前年にNHK大河ドラマに出演する等、人気絶頂期だった。『トマト&レモン』のCMは素材について語らない、イメージ優先のモノだった。
現在、『トマト&レモン』は存在せず、カゴメの*沿革にも*トマトジュースの歴史にもその名は見あたらない。トマト畑に咲いた徒花だったのだろう。
(*公式サイト/2006年7月現在)
《余談》
コカコーラの『Hi-Cトマト』は83年に販売終了し、同年に『アクエリアス』が登場した。「お酒を飲んだ翌朝」の世代交代?