BBS昭和の話題 - 掲示板
昭和30年代生まれに贈るオンラインマガジン
Updated 2009/04/01
陽のあたらない名車列伝
幻の自動車雑誌、ニ亥社『カークラシック』の記事から、忘れ去られた名車を発掘する。


Author : Jack
いすゞ フローリアン・ロータス 1967年
前回のモーターショーに展示されたいすゞの117クーペとサルーンは,今回も展示モデルのみの出品だったが,仕様が発表され,年内に発売されるものと思われる.

サルーンにはフローリアンという車名が与えられ,英国のロータス社によってチューニングされた,特別仕様車も展示された.

市販されれば,おとなしい外観に強心臓の,まさに羊の皮を被った狼の誕生となる.

*以上、カークラシック別冊1967年モータショー特集より抜粋。文中の句読点「,.」は原文ママ。

【解説】
117クーペはフローリアンとシャーシを共有する兄弟車だが、初期型では流麗なスタイリングをプレス成形出来ずハンドメイドで生産し、庶民には手の届かない高価な車であった。

グラスエリアの広いスタイリングで車体が重く、DOHCエンジンが奢られたものの、スポーツカーというより豪華なツアラーだった。

対するフローリアンは一般的な価格で、車重は同一エンジン搭載で50kg以上軽く、ロータス仕様はスカイラインGTに匹敵するスポーツカーと期待された。

外観はブラックアウトされたフロントグリル、ワイドタイア、サイドストライプが特徴で、内装はべレットのセパレートシートとステアリングが与えられた。

同時期に水面下でいすゞとGMの提携が進められており、GM側がライバル、フォードのコーティナ・ロータスと近似のコンセプトを嫌ったとされ、市販には至らなかった。

テスト用にロータスへ送られた量産試作車が、ロータスの輸入代理店経由で販売されたという噂もあるが、その後の行方は定かではない。

いすゞ車のロータスによるチューニングという企画は、80年代にハンドリングバイロータスとして実現した。


この記事は実在の人物・商品・団体名を使用していますが、フィクションであり、事実とは異なる記述が含まれています。

車名:いすゞフローリアン・ロータス 型式PA25
会社名:いすゞ自動車(株)
車種・用途 :乗用
機関:直4 DOHC
排気量:1584cc 125ps/6500rpm
変速機:4MT 駆動方式FR

▼ロータスチューンのG161W型エンジン
ロータス エンジン

Nostalgic Hero (ノスタルジック ヒーロー) 2008年 10月号 [雑誌]
Nostalgic Hero (ノスタルジック ヒーロー)
2008年 10月号

【幻の名車列伝】
マツダ・キャロル・ロータリー
本田・S1300
本田・シビック・4WD
本田・ステップバン1500
日産・セドリック・クーペ
日産・ミッドシップ・チェリー
日産・スカイライン240GT−R
トヨタ・1600GT
ホープスター・FC360
いすゞ・フローリアン・ロータス
日野・コンテッサ・1300G

【子供時代の自動車レポート】
マツダR360クーペ 昭和36年
フォード・タウヌス17M 昭和40年
コルベット・スティングレイ 昭和40年
マツダ・キャロル360 昭和41年
ダットサン・ブルーバード 昭和41年
日産セドリック 昭和42年
日野コンテッサ900 昭和43年
三菱コルト800 昭和44年
いすゞヒルマン・ミンクス 昭和45年

【車にまつわるエッセイ】
デラックスとドルックス
シャルマンとルマンド
パブリカとCの法則
赤いトラクターとブルーバード

昭和の車グラフィティ目次
昭和のエッセイ集>>
いすゞ フローリアンの真実
さて、事実はどうであったかといえば・・・

66年のモーターショーに出品されたプロトタイプから、ヘッドライトの形状変更等の細部を除いて、ほぼそのままのデザインで発売された。

イタリアのギア社のデザインをベースにいすゞ社内で仕上げられたといわれるスタイリングは、シックスライトの大きなキャビンをエレガントにまとめた上品なものであった。

デビュー当時、1500ccと2000ccの間の国産アッパーミドルクラスにはライバルは存在せず、ベレルで成功できなかった、いすゞは背伸びをせず、ニッチを狙ったのであろう。

コロナ・ブルーバードクラスより割高、クラウン・セドリックの高級感は無いという中途半端な性格が災いしてか、後に登場するライバルに先を越され、市場を牽引することは出来なかった。

お家の事情でロングセラーとなり、小手先のフェイスリフトを繰り返したがオリジナルの良さは失われていった。

82年の10月まで生き延び、GMグループのグローバルカー「J-car」つとして設計された、『フローリアン・アスカ』として生まれ変わった。

架空のロータスバージョンは『べレット』との棲み分けが難しかったかも知れないが、別ブランドの117サルーンとして『ヤナセ』に販売を委託するなどすれば・・・と、夢は尽きない。

次回予定 日産セドリック・プリンセス

フローリアン・ロータスの画像は合成です。エンジンはコーティナの写真です。
▼初期型フローリアン 初期型

▼マイナーチェンジ 丸型4灯
フローリアン 初期型2

▼中期
フローリアン 中期

▼後期
フローリアン 後期


国産名車コレクション 第44号
いすゞ フローリアン
昭和30年代生まれに贈るオンラインマガジンリンク・権利等・編集者プロフィールお問い合わせ掲示板
Since 25 Dec. 2001