昭和30年代生まれに贈るオンラインマガジン
Update: Mar.2006
眠れぬ夜
眠れない夜と雨の日には 忘れかけてた愛がよみがえる♪
70年代の読書メモ。
▼眠れぬ夜
作詞・作曲/小田和正/唄・オフコース
トーマの心臓/萩尾望都 1974年読了

高校時代、授業中に机の下を廻って来た一冊のコミック本に心を奪われた。萩尾望都の『トーマの心臓』。

冒頭、14歳の少年トーマはいきなり陸橋から墜落死する。「これは僕の愛、これは僕の心臓の音」。遺書のあて先はシュロッターベッツ・ギムナジウムの同級生、ユーリ。そのメッセージの意味は・・

男子校が舞台の愛の物語といえば、いわゆる「少年愛」に聞こえるが、ここで語られるのは普遍的な愛だ。中心人物を作者や読者(少女)にとって、内なる異性である14歳の少年にすることで、物語は抽象性の高い非日常の世界でありながら、作中人物の感情の機微が身近に感じられるものとなっている。

「そんな奴はおらんやろ」という世界であるがゆえ、時の流れに色褪せることない名作・・というような事は何度も読み返したあとで思ったことで、最初は話の面白さと洗練された画風が気に入ったのであった。

『トーマ』の次に回覧されたのが『ポーの一族』 で、はまってしまった私は『萩尾望都作品集』(小学館プチコミックス 77年発刊)の発売日を心待ちにして、貪るように読んだものだ。
トーマの心臓
書籍情報>>
『少女コミック』1974年19〜52号に連載。


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