昭和30年代生まれに贈るオンラインマガジン
Update: Jul.2006
眠れぬ夜
眠れない夜と雨の日には 忘れかけてた愛がよみがえる♪
70年代の読書メモ。
▼眠れぬ夜
作詞・作曲/小田和正/唄・オフコース
ティファニーで朝食を/トルーマン・カポーティ 1974年読了

ミス ホリディ・ゴライトリー 旅行中

ニューヨークで自由奔放に暮らす謎めいた女、ホリーのアパートの部屋の扉に貼った名刺にはこう書いてある。束縛を嫌う彼女の飼い猫には名前が無い。

物語は新進作家の「私」の回想という形で進む。ティファニー宝石店のシーンから始まるヘップバーンの映画とは異なり、『ティファニー』はホリーのセリフの中で象徴的な意味で使われるだけだ。

「ある晴れた朝、目をさまし、ティファニーで朝食を食べるようになっても、あたし自身というものは失いたくないのよ」

カポーティは、ホリーを取り巻く人物や都会の空気を洒落たタッチでスケッチして行く。

とらえどころの無かったホリーの人物像と、「私」のホリーへの想いが焦点をを結び始めた頃、事件に巻き込まれた彼女は愛猫を残して、自由な鳥のように飛び去って行く。

当時高校生だった私は、ロマンティックに仕上がった映画と異なるホリーの野性的な奔放さに共感出来なかった。

が、大人になった今。自由に生きるホリーの輝きはティファニーのジュエリー以上に眩しい。


《余談》
80年代の始め、たまたま立ち寄った東京池袋の三越百貨店にティファニーの売り場があった。当時、直営店は無かったのだ。

西武とサンシャインシティーに気圧された感のあった三越の中、エスカレーター脇の狭いスペースには、私が子供の頃から夢に描いていた輝きは無かった。
ティファニーで朝食を
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