昭和30年代生まれに贈るオンラインマガジン
Update: Dec.2006
眠れぬ夜
眠れない夜と雨の日には 忘れかけてた愛がよみがえる♪
70年代の読書メモ。
▼眠れぬ夜
作詞・作曲/小田和正/唄・オフコース
セゾン・ド・ノンノ/パリ大地図帳 1976年

当時の私は古いアラン・ドロンの映画が好きで、フランスに憧れていた。フランス語が話せるようにNHKのラジオ講座を聞いたりしていたが途中で投げ出し、今では最初の月のテキストと前番組の中国語講座のエンディングテーマしか憶えていない。

その頃、タイムリーに発売されたのが『セゾン・ド・ノンノ』のパリ特集号だった。『セゾン〜』は集英社の『ノンノ』の別冊・季刊誌で2月号だったが、事実上は一月発売の新年号だった。

今では海外旅行のガイドブックは選ぶのに困るほどあるが、当時はリアルタイムの情報が大判のグラビヤで紹介されているのが画期的だった。住むことを前提としたアパルトマンや美容院の紹介等、これ一冊でなんでも分かったような気になったものだ。

ところが、内容以上に一番印象に残っているのは本の匂いなのだ。 グラビヤのページが多いせいなのか、それまで経験したことの無いほど印刷の匂いが強烈だった。といっても嫌ではなく、どちらかと言えば好きな匂いなのだ。

当時、雑誌で仕入れた知識なのだが、グラビヤ印刷の匂いは主にインクの乾燥剤のもので、印刷会社によって違うのだそうだ。

そういえば、『ノンノ』は大日本印刷で、同じ集英社の『ロードショー』と同じ匂いだった。凸版印刷のグラビアとは匂いが違っていて、私は大日本のほうが好きなのだった。

なので、私の記憶の中のパリは、「サンジェルマンのカフェ」も「モンパルナスの画家のアトリエ」も「セーヌの焼き栗」も、大日本印刷のグラビアの匂いなのだ。
▼No.9 1976年2月号
セゾン・ド・ノンノ
大特集 パリ大地図帳


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