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昭和30年代生まれに贈るオンラインマガジン
Updated 2009/02/21
眠れぬ夜
眠れない夜と雨の日には 忘れかけてた愛がよみがえる♪
70年代の読書メモ。
▼眠れぬ夜
作詞・作曲/小田和正/唄・オフコース
知的生産の技術/梅棹忠夫 1974年読了
先日、『博士の愛した数式』という映画で、記憶が80分しか持続しない主人公が大切なことを書いたメモ用紙を体中にくっつけているのを見て、高校時代に読んだ本を思い出した。

「忘れるためにメモをとるんです」
現代国語の教科書に梅棹忠夫の「発見の手帳」という文章があった。一般的な感覚では、メモは忘れない為のモノだが、梅棹忠夫が言うには「メモに書いたことは忘れても大丈夫で、その分の脳味噌は別の事に使える」とのことだ。

目からウロコで、感服してしまった私は、当時尊敬していた国語の先生の薦めもあって、「発見の手帳」の出典である岩波新書の『知的生産の技術』を読んだ。

内容は情報処理の合理化について書かれたエッセイ集で、良くあるハウツー本ではなく、物事の本質について手際よくかつ面白く書いてある。今では手法として古くなってしまったものが多いが、底に流れる普遍性は充分通用する。

その中のカナタイプを使った文筆作業の合理化にいたく心を惹かれた。日本に長編の文学作品が少ないのは、タイプライターの文化が無いせいだとか、文字は左から右への横書きが読みやすいとか書いてあったと思う。

カナタイプは高価なのでおいそれとは手がでず、とりあえず日本語の横書きを実行してみた。そんなの誰でもやってると思うだろうが、私がやったのは古文と漢文のノートの横書きだ。

当時、使っていたのはルーズリーフ形式のノートで、バインダーが一冊あれば、通学時は各教科毎のノートを持ち歩かずに済んだ。溜まったぶんは後で各教科毎にファイリングしていた。ただし、縦書だと90度まわして使わねばならず、使いづらいかった。

そこで、横罫線のノートの中央に縦線を引き、左半分に原文、右半分に訳文と注釈を書いた。復習するときは右を下敷きで隠せばいいので、上下に書き分けるより、目の動きも楽になった・・とはいえ、それで成績があがったわけではなかったのだが。

さらに、ブックバンドだけで通学というのをやって見たくて、各科の教科書を解体し、試験期間に合わせて一冊に製本して、ルーズリーフと束ねて通ったこともあった。

話はもどって、カナタイプ。これは大学へ進学してから貯金をはたいて購入した。 カナタイプは英文タイプと同じ機械でひらがなやカタカナを打てるようにしたものだ。据え置き式の和文タイプとちがって漢字は打てない。

当時は、丸善とブラザーのがあって、丸善のは和英兼用でカタカナのみ。 ブラザーのは平仮名のみだが、促音や拗音の為の小さい文字も打てた。ワープロは夢のまた夢の時代であった。

選んでる時に、オリベッティの赤いバレンタインや、映画『太陽がいっぱい』の主人公が使っていたヘルメス・ベビーをみつけて心が動いたが、そもそも普段の手書き文字が汚いのでタイプが欲しくなったので、英文では意味がないのであった。

結局、ブラザーのが高機能かつ書体が綺麗だったので購入を決めた。付属の教本で練習をはじめたのだが、ローマ字入力はありえず、もちろんカナ入力だ。

何に使ったかといえば、たまにかく手紙くらいで、知的生産には程遠かった。それから9年後にワープロを使うようになった時には、ブラインドタッチはすっかり忘れていて、新たにローマ字入力から始めたのであった。
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▼オリベッティ・バレンタイン
オリベッティ・バレンタイン

▼ヘルメス・ベビー40年代
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▼ヘルメス・ベビー70年代
ヘルメス・ベビー


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