アクロイド殺人事件/アガサ・クリスティ 1974年読了
高校時代に、はまったアガサ・クリスティ。 『刑事コロンボ』の影響で、推理小説を読んでみようと思ったのがきっかけだった。
当時、ミステリという言葉は今ほどポピュラーではなく、推理小説と表現されるほうが多かったように思う。本屋では『ミステリマガジン』が『SFマガジン』と一緒に『SMマガジン』と仲良く?並んでいた。
それまでクリスティの名を知らなかった私が『アクロイド殺人事件』を手にしたのは、創元推理文庫の解説目録に「推理小説の女王の代表作、古典の傑作、驚愕の結末」等と紹介されていたからだ。
インターネットの無かった時代に、自宅に居ながらにして本を選べる「文庫本の解説目録」は重宝した。書店のカウンターに「ご自由におとりください」と置いてあったが、「定価10円」と表記されていたのが不思議だった。宣材ではなく商品なら、書籍の流通ルートに乗るからだろうか?
さて、『アクロイド殺人事件』 。結末は「小説作法として二度と同じ手は使えない」トリックで、出版された当時は賛否両論だったそうだ。個人的には「なんの予備知識も無しに素直に驚く」のが幸福な楽しみ方だと思う。
トリック云々は別にしても、名探偵エルキュール・ポワロのキャラクターが素晴らしく、以後、ポワロの登場する作品を文庫本で手に入る限り読んだ。
そして、ポワロ最後の作品『カーテン』でリアルタイムの発行(1975)に追いついて間もなく、クリスティの訃報が届いた。