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昭和30年代生まれに贈るオンラインマガジン
Updated 2009/02/21
めもあある図書館
クオレ クオレ あなたは憶えていますか♪
読み返せば消えてしまう記憶の図書館。
▼水曜日のクオレ/山口百恵
作詞・阿木燿子/作曲・来生たかお

当時の記憶を元に書いています。 実際の内容と異なる場合があります。
ピノッキオ コロッディ/読書期間1965〜

小学館・少年少女世界の名作文学・南欧編1に収録。

ピノキオと聞いて名曲『星に願いを』が思い浮かび、感傷的になる人はディズニー映画か、そのダイジェスト版の絵本で育ったのだろう。

原作では「人形でいることに飽きた」というだけで、人間になれるよう「星に願いをかける」切ないシーンはないし、しゃべるコオロギは登場してすぐにピノッキオが投げた木槌の犠牲になるのだ。

『ピノッキオの冒険』は、なんとも形容しがたいユニークな話で、冒頭の「しゃべる棒っきれ」が登場する場面から度肝を抜かれる。ジェペット爺さんが人形にする前から命があったわけで、出来上がって歩き方を教えてもらうと、さっさと逃げ出してしまうのだ。

威勢はいいが、愚かで意思の弱いピノッキオは、更正のチャンスが訪れる度に誘惑に負けて酷い目に遭うのだが、エピソードが他の童話と違って、人間臭くリアルなのだ。

元々、新聞連載だったので各章に起伏があり、読み出すと続きを読まずにいられない。なので、数え切れないほど読み返した。結末はわかっていても、最初は鼻持ちならないピノッキオを最後には応援するようになる過程が心地良いのだ。

結末は、ある日目覚めると良い子になったご褒美に人間の子供になるけれど、 体が変化したわけじゃなく、 魂の抜けた元の人形は椅子に横たわっていて、お約束の「その後、幸せに暮らしましたとさ」とは書いてない。

なにしろ、登場人物は悪者の親分を除けば貧乏人ばかりで、ピノッキオの名前の元になった「家中みんなピノッキオという名前の幸運な一家」では、一番の金持ちが物乞いをして暮らしているのだ。

人間の子になった後の人生は、苦労して身に着けた自分の知恵と力で、というのが棚ボタで幸せになるシンデレラストーリーと違うピノッキオの魅力だ。
クオレ
書籍情報:ピノッキオの冒険>>

▼少年少女世界の名作文学・南欧編1
1965年発行
表紙:聖母(美しき女庭師)/ラファエロ
聖母 ラファエロ
ピノッキオ/コロッディ
ドン=キホーテ/セルバンテス
クオレ/アミーチス

▼挿絵
ピノッキオ

▼イタリア製の人形
ピノキオ人形
商品情報>>

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