ちびくろさんぼ /読書期間1963〜
絵本に出てくる美味しそうな食べ物といえば? 昭和40年代以降に生まれた方は*『ぐりとぐら』のカステラをあげるかも知れないが、私の世代では『ちびくろさんぼ』のホットケーキ(パンケーキ)じゃないだろうか?(*1967年初版)
“ちびくろ・さんぼ”はある日、母親に赤い上着と青いずぼんを作ってもらい、父親に緑色のかさと紫色のくつを買ってもらう。ところが、散歩にでかけたジャングルで次々に虎と出くわし、命と引き替えに身ぐるみ剥がされてしまう。戦利品を自慢しあう虎たちは喧嘩をはじめて・・
『ちびくろさんぼ』のオリジナルは、英国人ヘレン・バンナーマンが植民地時代のインドに滞在中に、離れた避暑地で暮らす娘たちのために手作りした絵本。出版社が版権の管理を怠った為に改作が多く出まわった。
日本でも数多く出版され、有名なのは最近復刻された*岩波版だが、私の記憶にあるのはこの本ではない。(*米国版のアフリカの黒人風の挿し絵)
誰もが覚えている箇所は「虎が溶けて出来たバターでホットケーキを焼く」エピソードだろう。バターはとても美味しそうだったけれど、当時の私にはバターでホットケーキを作るというのがピンと来なかった。
バターは焼いたホットケーキに乗せるもので、粉にまぜる物とは知らなかった。我が家ではホットケーキは市販の『ホットケーキミクス』を使い、洋菓子を小麦粉から手作りする習慣はなかったのだ。
数年前、『どっちの料理ショー』で『とら焼き』(どらではない)なるものがあるのを知って、あっ!『ちびくろ・さんぼ』のホットケーキだ!と思った。バターは使わないけどね。