キムコとプリティ/1970年代
手と足にプリティ〜♪
商品は有名なのに、メーカーや販売元は?と聞かれると答えられないモノがある。独自の機能がウリでCMで企業ブランドを訴える必要がない、もしくはブランドに訴求力が無い場合だ。
角質除去クリーム『プリティ』は現在、小林製薬の商品だが、えっ?ジョンソン&ジョンソンじゃなかったっけ?と思う人もいるだろう。私は発売当初の1974年に試供品を使ったこともあるのに、ずっとそう思っていた。
販売元はアメリカンドラッグ・コーポレーションで、後にホワイトホール・ジャパンとなり、2000年に小林製薬が親会社のアメリカンホームプロダクツ(現・ワイス)から買収している。
同時に移籍したのが冷蔵庫用脱臭剤の『キムコ』で、これも販売元が前面に出ない代表だ。同世代なら、『キムコ』=椰子殻活性炭、大型にはキムコ・ジャイアント!というフレーズがDNAに刻み込まれているだろう。
『キムコ』のTVCMが流れ始めたのは1960年代末だったと思う。家庭用冷蔵庫の普及率が50%を超えたのが1965年で、氷のいらない氷まくら『アイスノン』や『キムコ』のライバル『ノンスメル』が登場した。
『キムコ』は『ノンスメル』と比べると、いかにもアメリカからやってきたという風情があって、気分は『奥さまは魔女』のGEの冷蔵庫。隅に置ける三角柱なのも、今風にいえば「グッジョブ!」だった。
ところが、本場だと信じていた米国では、この手の脱臭剤は売られていないらしい。現販売元の小林製薬のサイトでは後妻の連れ子?には冷たく、由来については触れていない。
想像だが、欧米では冷蔵庫に漬け物、納豆等の発酵食品、干物や生魚等を入れることが無く、乳製品と肉の匂いが共存したところで問題にならないか、気にしないのではないか? 日本では冷凍室や2ドアの普及以前に消臭剤が定着したのだろう。
では、『キムコ』はどこからやって来たのか? 商標登録出願は発売の1958年で、名前の由来は日本で発売する際に「ミスユニバース世界三位になった伊東絹子」にちなんだいう説もあるが、海外で実績のあった商品なら、日本向けにわざわざ意味不明の名前をつけた意図は謎だ。