ケロヨン/1966年
かえるのうたが きこえてくるよ♪
カエルの鳴き声は?と聞かれれば、多くの日本人はケロケロと答えるだろう。文部唱歌『カエルの合唱』に刷り込まれたせいかと思いきや、正しい歌詞はケケケケ、ケケケケ♪だ。
『かえるの合唱』は岡本敏明訳詞のドイツ民謡で、1942年に小学4年生の教科書に載ったそうだ。
Ganze Sommer naechtelang,
hoeren wir den Frosch gesang;
quak quak quak quak,
kae kae kae kae kae kae kae kaek
quak quak quak.
訳詞にはバリエーションがあり、私はゲゲゲゲで習ったが、違和感があった。カエルはケロケロという意識があったからだ。では、ケロケロはどこからやってきたのだろうか?
私の記憶の底でケロケロと鳴いているのは、『ど根性ガエル』(71年)のぴょん吉や、デューク・エイセスの『筑波山麓合唱団』(69年)だが、ケロを決定的にしたのはケロヨン(66年)だろう。
カエルのキャラクターといえば、1964年にTVCMに登場した『コルゲンコーワ』のケロちゃんがいるが、ケロちゃんという名前だと知ったのはずっと後になってからで、当時は名前は無かったと思う。
ケロヨンは幼児向け番組『木馬座アワー』のコーナー『カエルのぼうけん』の主人公の愛称で、自ら「ケ ロ ヨ〜ン」と叫ぶけれど、劇中の名前はケロちゃんだ。
主に平日の昼間の放送だったので、小学生の私は土曜日に弟の付き合いで観る程度だったが、幼児の間では人気絶大で、昭和のヨン様だ。おかげで母親はカエルのキャラクターは何でもケロヨンと呼ぶ。
一方、コーワのキャラクターは『かえるの合唱』と同じ1947年に『レスタミンコーワ』の新聞広告に初登場。コピーに「どうだ、調子は」「ケロリ、ケロリ」とあるので、ケロのルーツは戦前まで遡るのかも知れないが、今回はここまでしか追いきれなかった。
現在、カエルはツボカビ症の蔓延で絶滅の危機にさらされているという。カエルは伝説上の生き物となってしまうのだろうか?